2024年08月09日
ご家族の財産を守り、将来の管理を円滑に進めるため「親子口座」という方法が注目されています。
今回は高齢の親御さんのいる皆さまに、この親子口座について解説したいと思います。
親子口座とは、親が自分の財産を子供に託して、その管理を子供に任せる仕組みのことです。
例えば、お母さんが持っている貯金を息子さんや娘さんに管理してもらうという形です。
これにより、お母さんが将来、認知症などで判断能力を失っても、
息子さんや娘さんが代わりにその財産をしっかりと管理することが出来るのです。
トラブル防止:
親が判断能力を失った場合でも、子供が財産を管理できるため、家族内でのトラブルを防ぐことができます。
安心感:
親が安心して財産を子供に任せられるので、将来への不安が軽減されます。
円滑な財産管理:
親が高齢になっても、財産の管理がスムーズに行えます。
親子口座の開設は意外と簡単です。
以下の手順で完成します。
①契約書の作成:
まず、親子間で信託契約書を作成します。
この契約書には、信託する財産や信託の目的、管理方法などを明記します。
信託契約書は、公正証書にすることで、法的にも確実なものになります。
こちらは司法書士さん立会のもとで実施することになります。
②信託口座の開設:
次に、銀行で親子口座(信託口座)を開設します。
この際、信託契約書を持参する必要があります。
信託口座は、普通の銀行口座とは異なり、信託財産専用の口座です。
③信託財産の移管:
親子口座(信託口座)が開設できたら、親の財産をその口座に移管します。
例えば、貯金を信託口座に移したり、不動産の名義を変更したりします。
親子口座を開設する際には、以下の点に注意してください。
契約書の内容をしっかり確認:
信託契約書には重要な情報が記載されているため、内容をよく確認し、納得した上で署名しましょう。
専門家に相談:
信託契約書、親子口座作成に強い専門家に相談することをおすすめします。
定期的な見直し:
契約書の内容や財産の状況は、定期的に見直すことが大切です。
家族の状況や法律の変更に応じて、適宜修正を行いましょう。
親子口座は、家族信託の一つの形として、財産管理を円滑に進めるための有力な手段です。
親の財産を守り、安心して将来に備えるために、ぜひ親子口座の活用を検討してみてください。
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