2026年08月10日
「自分は大丈夫」が一番危ない
詐欺のニュースと聞くと、「オレオレ詐欺」や「還付金詐欺」など、高齢者を狙った特殊詐欺を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
もちろん、こうした詐欺への警戒は今も必要です。しかし今、本当に注意したいのはSNS型投資詐欺です。
警察庁によると、2025年のSNS型投資詐欺は認知件数9,523件、被害額は約1,288億円。被害額は還付金詐欺や架空料金請求詐欺を大きく上回り、1件当たりの被害額も非常に高額になる傾向があります。
つまり、「高齢者だけの問題」ではなく、SNSを利用する誰もが狙われる時代になっているのです。

SNS型投資詐欺は、「必ず儲かります」と突然お金を要求するような単純なものではありません。
まずはFacebookやInstagram、YouTubeなどで、有名な投資家や経済評論家の写真を使った広告が表示されます。
「無料投資セミナー」
「AIが選ぶ注目株」
「初心者でも資産形成」
といった広告をクリックすると、LINEの投資グループへ誘導されます。
グループ内では、
といった投稿が次々と流れます。
しかし、その参加者の多くは犯人側が用意したサクラである可能性があります。
その後、専用の投資アプリやサイトへ入金するよう勧められます。画面には利益が増えていく様子が表示されますが、その数字自体が偽物であるケースも少なくありません。
さらに信用させるため、最初だけ数万円程度の出金を認めることもあります。
「本当に利益が出た」と安心したところで、数百万円、数千万円という追加投資を勧められるのです。
そして、いざ出金しようとすると、
などと言われ、さらに送金を求められます。
支払っても出金はできず、最後には連絡が取れなくなってしまいます。
以前は有名人になりすます手口が中心でしたが、最近は友人・知人・取引先など身近な人になりすますケースも増えています。
実は、私自身もSNSで自分の名前や写真を使った「なりすましアカウント」が作られた経験があります。
幸い大きな被害にはなりませんでしたが、本人そっくりのプロフィールを見れば、本物だと信じてしまう人がいても不思議ではありません。
犯人はプロフィールや投稿内容までコピーし、本人になりすまして友達申請を送ります。
そして、
など、ごく自然な会話からLINEへ誘導していきます。
「知っている人からの紹介だから安心」
その心理こそが、犯人の狙いです。
投資の話や送金の依頼を受けたら、メッセージだけで信用せず、電話など別の手段で本人に確認することをおすすめします。
次のようなケースは、一度立ち止まってください。
一つでも当てはまる場合は、冷静に立ち止まり、家族や信頼できる人へ相談してください。
SNS型投資詐欺は、もはや高齢者だけを狙った犯罪ではありません。
有名人だけでなく、友人や知人になりすまし、時間をかけて信用を得てから資産をだまし取る――そんな巧妙な手口が広がっています。
「知っている人だから。」
「一度利益が出たから。」
「みんな儲かっているから。」
その安心感こそが、詐欺師に利用されます。
投資で最も大切なのは、利益を急がないことです。
少しでも違和感を覚えたら、一人で判断せず、家族や信頼できる人、警察や消費生活センターへ相談してください。
大切な資産を守るために、ぜひ今回の記事をご家族やご友人にも共有していただければ幸いです。